障がい者旅行「パラクティブツアー」③
~すべての人に優しい地域づくりへ~

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参加者全員から大好評で終わったパラクティブツアー。成功の裏には、後援となっていただいた白川村役場からの全面的な協力がありました。

そしてなんと、このツアーに関心を持った白川村の成原茂村長と意見交換の場を設けていただけることになりました。まさか村長と直接意見交換できるとは、高校生もびっくり。受験勉強の合間を縫って資料を作成し、2023年7月23日に白川村役場にて意見交換会が開かれました。

白川村がすべての人に優しい村になるために

意見交換が始まっても、高校生ははじめての経験にかなり緊張している様子。なかなか話し始めることができませんでしたが、村長がフランクに話しかけてくださり、徐々に緊張がほぐれてきました。少しいつもの笑顔を取り戻したところで、高校生による村長へのパラクティブツアーの報告プレゼンが始まりました。行きのバスの中でも必死に練習をした甲斐もあり、プレゼンは完璧な仕上がりに!高校生の「想い」のこもったプレゼンに村長をはじめ、白川村役場のみなさんも感心していました。

高校生から村長に「合掌造りは車いすでは見学できない。バリアフリー化することはできますか?」という質問が出ました。議論の中ではVRを活用してはどうか?という意見もでましたが、一人の高校生は「素晴らしい合掌造りを映像ではなくて、ぜひ五感で感じてほしいんです。」と熱い想いを話してくれました。景観保護の観点から、合掌造りのバリアフリー化は一筋縄ではいきませんが、村長も高校生の意見に耳を傾け、白川村が障がい者や高齢者にも優しい観光地となるよう前向きに議論を深めていくことになりました。

村長は最後に、高校生へ「想いを持ち続けることの大切さ」を改めて熱弁されました。これからも私たちは確かな「想い」を持って、パラクティブツアーの継続的な開催や、すべての人に優しい地域づくりを進めていきたいと思います。