健康と地域の未来をつなぐ①
~高校生と連携した里山保全と健康づくり~

美濃加茂市の高校生が取り組む里山保全

岐阜県美濃加茂市にある中部国際医療センターは、同市にある加茂農林高校森林科学科3年の里山班の生徒たちと連携し、「中部国際医療センターの森」を整備しています。この森は美濃加茂市内にある「富士山(ふじさん)※」の中にあり、ここで加茂農林高校の生徒たちは、健康維持のためのウォーキングコースのデザインを担当しています。里山の登山道に休憩場所や健康増進のための仕掛けを整備することで、里山保全、市民の健康増進、企業などの協力による関係人口の創出など、多方面から持続可能な地域づくりに貢献しています。

※みのかも健康の森から登ることのできる標高357mの山

企業の「健康経営」と持続可能な地域づくりの両立を目指して

NEXCO中日本サービス(当社)は「健康経営」を掲げ、従業員の健康管理に取り組んでいます。また、これまで美濃加茂市と連携して研修などさまざまな取り組みを進めるなかで、美濃加茂市でできることを探していました。そのアイデアの一つが「ワーケーション」でした。「健康都市」を目指す美濃加茂市でのワーケーションを通じて、社員の心身の健康を整えながら、生産性向上や社員同士のコミュニケーションの場づくりができないかと考えていたのです。 そんなとき、高校生の里山ウォーキングコース整備のことをご紹介いただきました。「将来世代」をステークホルダーに掲げている当社としては、ぜひそのお手伝いをしたいと思いました。そこで、ワーケーションの中に、高校生の取り組みのお手伝いをプログラムとして盛り込み、社員の健康維持と持続可能なまちづくりの両立を目指すことにしました。

みんなで現地を歩いて感じたこと

2023年7月14日、美濃加茂市にある三和交流センターに、中部国際医療センターの山田実貴人副病院長と加茂農林高校の生徒たちが集まり、健康や救命に関する講義やウォーキングコースを整備する予定地の視察をしました。この活動に当社も参加し、一緒に現地を歩きました。この日、現地では大雨の影響による倒木などもあり、より安全なコースづくりのための意見交換が活発に行われました。山田副病院長からは、救命や健康の観点から、たくさんのアドバイスをもらうことができました。筆者も森の中を歩くことでリフレッシュできましたし、積極的に山田副病院長に質問をしながら歩く高校生の学ぶ姿勢に刺激を受け、ワーケーション開催に確かな手応えを感じました。ウォーキングコースは、今秋のオープンを目指しています。